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【花王】新たな「脱炭素」目標を策定:2040年カーボンゼロめざす【ESG】



SBTi「1.5℃目標」を想定し設定を引き上げ、「RE100」にも申請

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自家消費用太陽光発電を導入した、花王の栃木工場

花王株式会社(以下、花王)が、脱炭素社会の実現に向けESG(Environment/環境・Society/社会的責任・Governance/企業統治)における新たな目標を策定した。具体的には、2040年までに企業から出る二酸化炭素(CO2)をはじめとする温暖化ガスを減らし、森林などによる吸収分などと相殺して実質排出量をゼロにする「カーボンゼロ」、さらには2050年までには実質的な排出量をマイナスにする「カーボンネガティブ」を目指すとの中長期的目標を発表した。

SDGs達成におけるESGに対して、国内外を代表するグローバル企業を中心に一層の責任が求められる中、CO2「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に取り組むことで、新たな「脱炭素」目標を策定した。目標の達成に向けて、社会全体のCO2排出量削減に貢献する製品・サービス、技術の開発を進めるという花王の動向に注目が集まる。

目標の達成を見据えて、花王SBTi(Science-based Targets イニシアチブ)から2019年7月に認定を取得した「2.0℃目標」を「1.5℃目標」想定に申請を引き上げた。併せて、「We Mean Business」(国連グローバル・コンパクト、SBTi、および温暖化対策を推進する国際機関やシンクタンク、NGO等が構成機関となって運営しているプラットフォーム)が、「1.5℃目標」を設定するよう企業に要請する「Business Ambition for 1.5℃」に関しても署名。加えて、企業が自ら行う事業の使用電力を100%再エネルギーで賄うことを目指す、国際的なイニシアチブでもある「RE100」にも申請した。

  • SBTi・・・国連グローバル・コンパクト、WWF(世界自然保護基金)、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、世界資源研究所(WRI)、による共同イニシアティブ。企業に対し、気候変動による世界の平均気温の上昇を(産業革命前比)1.5度に抑えるという目標を設定。パリ協定に沿った目標策定のグローバル・スタンダードに対し、科学的知見と整合した削減目標を設定することを推進・検証そして認定をおこなっており、日本では大企業を中心に99社が承認を取得している(2021年5月現在)。

CO2「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に向けた具体的目標

2019年に策定された「Kirei Lifestyle Plan」の概要

花王は企業における社会貢献の一環として、継続的に環境負荷削減に取り組んできた。2019年4月には、持続可能な暮らしを「Kirei Lifestyle(キレイライフスタイル)」とし、ESG戦略となる「Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)」を既に策定している(参照)。「Kirei Lifestyle Plan」では、2030年までに暮らし・社会・地球環境に対する3つのコミットメント、重点取り組みテーマである19のアクションを設定しているが、今回の発表のテーマでもある「脱炭素」も含まれる。今回の発表は、「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に向けた具体的な目標として、従来の2030年までの目標に関して継続や引き上げ、また新設する「追い込み」をかける格好だ。

目標が引き上げられた項目としては、従来の「Kirei Lifestyle Plan」にて設定していた、2030年までに企業・組織が自ら排出する温室効果ガス量「スコープ1および2」に該当するCO2排出量(絶対量)が挙げられる。2019年に策定された「Kirei Lifestyle Plan」では(2017年比)22%の削減としていたが、SBTi「1.5℃目標」を想定し、新たに55%削減に引き上げを設定、申請中。同時に、2006年から社内炭素価格制度を導入している花王は、CO2排出量の少ない設備の導入や再生可能エネルギーの使用をさらに推進していくとのこと。

また、新設の目標としては「RE100」の加盟に向け、2030年までに使用電力を100%再生可能エネルギー化を行う。同時に、「花王の製品・サービスを利用することで、社会全体でCO2を削減する量を2030年までに1000万トン削減する」という目標も設定された。これは、同社のコンシューマープロダクツ事業やケミカル事業における、社会のサステナビリティに貢献する製品・サービスや、技術開発を推進することで実現させる見通しだ。一方、原材料調達・製造・輸送・使用・廃棄で排出する製品ライフサイクルCO2(絶対量)を(2017年比)22%削減という項目に関しては、2019年当初から設定した通り引き続き取り組んでいく。

花王はさらに、2050年の「カーボンネガティブ」達成のため、「CO2リサイクルイノベーション」に向けたCO2を原料にする技術を開発するとのこと。2019年に発表された「リサイクルイノベーション」としては、使用済みプラスチック容器の革新的リサイクル技術の構築や、高品質・低価格な再生プラスチックの開発および活用、使用済みプラスチックからより楽しいモノ・よりよいモノを創り出して価値を創造する「リサイクリエーション」の推進といった項目が掲げられたが、いかに「追い込んで」アップデートされるのか。テクノロジーによって社会的貢献とソリューションを図る、花王の動向に要注目だ。

<関連情報>

花王>サステナビリティ

https://www.kao.com/jp/corporate/sustainability/

花王、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を発表

https://www.kao.com/jp/corporate/news/sustainability/2019/20190422-001/

未来に向けた「花王グループの新たな挑戦」 ESG経営に大きく舵を切る

https://www.kao.com/jp/corporate/news/business-finance/2019/20190926-001/



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