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テックとの化学反応が鍵。ロレアル×Clueが「ビューティーテック」市場に切り込む。



ロレアルとClueがパートナーシップを締結。女性に向けて科学的知見に基づいた蓄積を活用。

世界最大のビューティカンパニーである仏・ロレアルグループ(本社:パリ)は8月4日、ドイツ・ベルリンのフェムテック企業Clueとパートナーシップを締結した。生理管理アプリ「Clue」は、ロレアルのアクティブコスメティクス事業部とその臨床専門家と協力し、月経周期と健やかな肌に関する科学的根拠に基づいた新しいコンテンツを開発。一方のロレアル側は、女性ホルモン周期を考慮したスキンケア習慣・用品の開発を促進する。また、データはClueが運営するサイト「Helloclue.com」上の、リプロダクティブ・ヘルスに関する用語辞典にも研究知見として活用される。

Clueは「フェムテック」という言葉の生みの親でもある、イダ・ティン氏とハンス・ラファウス氏が2012年に立ち上げた月経管理アプリケーション。現在、190カ国に1,200万人以上のユーザーを擁し、キンゼー研究所、スタンフォード大学、コロンビア大学、ワシントン大学、オックスフォード大学と研究協力も行っている。「女性向け」スマートフォンアプリというと何となく可愛らしい、いかにも「女性的」なレイアウトを思い浮かべがちだが、Clueは実に直感的でシンプルなデザインが特徴。また、コンテンツも生理や排卵、PMSの周期のトラッキングといった項目に加えて、生理周期を通じた肌状態やストレス、活力のレベルの変化パターンを発信し、使用者に提案する。その他、妊娠や避妊のサポートといった、様々なニーズに対応する多機能型アプリケーションだ。

提携のゴールは「利用するすべての女性へ、有益な情報を提供する」こと。

 ロレアルの副CEOでリサーチ・イノベーション・テクノロジー部門を担当するバーバラ・ラヴェルノは、「フェムテックとデジタルヘルスの分野における世界的リーダーであるClueと戦略的なパートナーシップを結ぶことができ、大変嬉しく思う。私たちは、人々の美と健康を向上させる科学的イノベーションの開拓と、思春期から更年期までの月経サイクルを考慮しながら、健やかな肌、美容、ウェルビーイングへの願望に関して、あらゆる年齢層の消費者に最適なパーソナライズされたスキンケアルーティンを開発することだ」と語った。テクノロジーの進化により、「生理周期が肌にどのような影響を与えるか」の知見を深めることで、利用するすべての女性へ有益な情報を提供することを目標としている。

 また、Clueの共同CEOであるオードリー・ツァン氏は提携を受け、「月経周期と健やかな肌との関係についての知見を深めるために、世界最大のビューティカンパニーと提携できることを大変光栄に思います。肌の変化は、生理や月経の症状と並んでClueアプリの中で最もトラッキングされているカテゴリーの一つ。ロレアルの膨大なスキンケアにおける科学的知識を活用することで、生理周期が肌にどのような影響を与えるかについて、Clueコミュニティとすべての消費者に新しく有益な情報を提供することができます」とパートナーシップの締結に期待を寄せた。

ゴールが定まっている「ビューティーテック」は、テックとブランドの化学反応が鍵。

「ビューティーテック」の動きは、2021年になって競合他社でも顕著である。日本国内では今年2月に花王が「TWANY」(トワニー)ブランドにて、女性が抱える健康課題をテクノロジーの力で解決するフェムテック分野での取り組みを開始することを発表。3月には「ルナルナ」アプリケーション内に「トワルナキレイ相談室」を設置し、肌状態や肌悩みに応じた美容アドバイスを提供するビューティテック・コンテンツを展開している。また、7月には資生堂がアクセンチュアと、合弁会社「資生堂インタラクティブビューティー株式会社」を設立。コロナ禍において各社の化粧品部門が苦戦する一方、マスク生活の中でスキンケアの需要が高まっていることを受け、「より良い肌への提案」が先行している。

ビューティーテックの目指すゴールは、基本的にいずれも「パーソナライズドされた有益な情報の提供および問題の解決」だ。差が付くとすれば、どのような手段を用いるか、どのような製品や情報を提供するのか、そして、ユーザーがテックによるサービスと接し、どのような印象を受けるのかというマッチング面が鍵を握る。Clueを実際に使用して見た感想としては、ユーザーが、かなり細部まで情報を入力することで正確な情報を得られる性質が顕著であった。日本語がやや堅いものの、かなり細やかな性格のユーザーに向いている。先述の通りシンプルなデザインであることも特筆事項だ。メディアとしては検証するステークホルダーがひとつ増えた格好だが、テックがビューティブランドとどのような化学反応を見せてくれるのか。未来へワクワクする要素も、ひとつ増えたと考えている。



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