あお向けシャンプーが苦手な顧客も、求められる「スタンダール症候群」への配慮

「スタンダール症候群」・・・フランス印象派の画家、スタンダールが、聖堂の天井に描かれた絵を、首をそらして見上げているときに、動悸が生じて卒倒しそうになったことからつけられた名というが、真偽のほどは「?」。

シャンプー台などで、長時間首をそらせる姿勢を続けることは、血流の異常をもたらすことになるおそれがある。一名「美容院脳卒中症候群」とも呼ばれる。

産経新聞が取り上げた「美容院脳卒中症候群」

20212年12月2日付の産経新聞は、「シャンプーが不安で美容院を楽しめない」という顧客の声に応えて、「シャンプースチーマー」を導入した神戸市の美容室の例を取り上げている。座ったまま洗髪ができるものだという。

シャンプー椅子などで、あおむけの姿勢をとったとき、首の動脈が圧迫されることなどにより、めまいやふらつき、手足のしびれなどの症状が起きる。「美容院脳卒中症候群」と呼ばれるゆえんだ。

少なくない「スタンダール症候群」予備軍

あおむけの姿勢での洗髪に不安を抱く顧客のタイプには、次のようなものがある。

  • 腰が曲がったお年寄り
  • 妊娠後期の妊婦
  • 頸椎の椎間板ヘルニア患者

こうした人々は、美容室でのあお向けシャンプーに不安を抱いたり、実際に苦痛を覚えていても、なかなか言い出せなかったりするケースが多い。

そのような人にとっては、座ったままの姿勢で洗髪できる設備が用意されるとしたらうれしい出来事に違いない。

「スタンダール症候群」の原因

首の後ろの欠陥(椎骨動脈)が圧迫され血流が低下することが原因といわれる。

それによりできた血栓が、シャンプー後に起き上った際に血液とともに流れ、血管に詰まると脳卒中を引き起こすおそれがある。「美容院脳卒中症候群」と呼ばれるゆえんだ。

同じような姿勢になることから、この症状は歯科医院、ヘッドスパ、映画館での映画鑑賞、うつ伏せ状態での読書やスマホ操作もリスクがあるとされる。

顧客の不安に早めの対処を

記事中で紹介された「シャンプースチーマー」のほかにも、解決策はあるかもしれない。いずれにせよ大切なのは、美容室顧客の多様な不安・ニーズを敏感にとらえ、早めに対処を提案することだろう。顧客の側からすれば、「自分の場合は特殊なケース」と考えて、不安をいいにくい場合が多いと思われる。

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