コーセー、ヘアカラーを長持ちさせる技術を開発、効果感あるカラーキープシャンプーへ期待

イオンの引力で毛髪に付着する独自原料「カチオン性アクリルシリコーン樹脂」でコーティング

株式会社コーセー(本社:東京都中央区、小林一俊代表取締役社長)は、当社独自原料であるカチオン性アクリルシリコーン樹脂(ポリクオタニウム-104)をシャンプーに配合することで、髪表面のダメージを補修し、ヘアカラーの褪色を効果的に抑制する製剤技術を開発した。

同研究成果は日本化粧品技術者会(SCCJ)第86回研究討論会(2021年7月15日、オンライン開催)にて発表し、特許出願済み。

研究の背景

図1 開発品と従来品におけるヘアカラーの褪色比較

ヘアカラーに関する生活者の不満のひとつに、「染めた髪色がすぐに褪色してしまい長持ちしないこと」が挙げられる。これは、シャンプーで洗髪をする際に、汚れだけでなく色素まで洗い流してしまうことが大きな要因だ。

特にカラーリングを繰り返す等で毛髪がダメージを受け、キューティクルの隙間が開いていると、色素が流出しやすく、より早く褪色してしまう傾向にある。

図2シャンプー使用時のヘアカラーの褪色抑制のイメージ図

そこでこの課題を解決すべく、シャンプーでの洗髪と同時に毛髪表面をコートし、キューティクルを補修することで褪色を抑制する技術開発を行った(図2)。

独自原料のカチオン性アクリルシリコーン樹脂

今回のキー素材であるカチオン性アクリルシリコーン樹脂「ポリクオタニウム-104」は、プラスの電荷を帯びているため、マイナスの電荷を帯びている毛髪表面への付着性が高く、さらにはゴムのような柔軟性があるため、キューティクルを被覆する補修力が高いことから選定した。

これまで同素材は同社の独自原料としてヘアスタイリング剤などへ配合してきたが、今回は上記の特長をカラーキープシャンプーに応用すべく製剤開発を行った。

髪表面の補修効果の検証

図3ダメージ毛髪に対するシャンプー使用前後の毛髪状態の比較

ポリクオタニウム-104をシャンプーに配合した開発品の、毛髪表面の補修効果を検証した。同社従来品および開発品を使用してダメージ毛髪を洗髪し、毛髪表面および毛髪断面の微細な表面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察。

その結果、シャンプー前や従来品では“めくれ”が目立っていたキューティクルが、開発品では綺麗に整っており、優れた補修効果があることを確認した(図3)。

ヘアカラーの褪色抑制効果の検証

開発品のヘアカラーの褪色抑制効果を検証した。同社従来品および開発品のシャンプーを用いて赤色のカラー剤で染色した毛髪を洗髪し、その後ドライヤーにて乾燥させた。この洗髪、乾燥を合計7セット行った後、外観を比較。

その結果、開発品は従来品よりも褪色が抑制できていることを確認した(図1)。

今後の展望

同研究により、ヘアカラーした髪色が長持ちしないという悩みに対する有効な解決手段を見出すことができた。この成果はシャンプーをはじめとするヘアケア製品へ応用するとともに、今後も消費者の悩みを解消できる効果実感の高い製品開発に取り組んでいくとしている。

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